家へ帰るとゴウくんは、
「あーあ、ここで決まるのかぁ」と諦めの表情を浮かべていました。
まぁ駅から徒歩数分の建売で悩んでいたこともあったのですから
駅近の条件を諦めるのは覚悟が要るのでしょう。。。
しかし、T不動産の話を聞いて、年貢の納め時と思ったのか、前向き?になった
ような感じでした。
「ところで、これ、諸経費はいくらかかるの?」
私は以前、Sエステートからもらっていた第3の土地のときにかかるであろう諸経費概算を
ゴウくんに見せました。
「仲介手数料いくら取られるの?」
「建築条件付土地だって言ってたから、土地に対してかかるんだと思う。」
私はもうずーーーーっとそれが心にひっかかっていました。
総額3500はいい価格です。申し分ありません。
ただ、T不動産は絶対にそのうち、いくらが土地でいくらが建物なのかを
口には出すことはありませんでした。
それがずっと私の中でもやっとしていた事でした。多分、口にしなかったという事は
出来ない理由と思惑があるからだろうと思いました。
「手数料無料にしてくれるなら即決するんだけどな」
とまた相場を知らずに勝手なことをいいだすゴウくん・・・
とりあえず、次の日T不動産の担当者に電話で聞いてみることにしました。
最初に昨日のお礼と、主人も前向きに考えているようです、と伝え
ところで、と土地の価格について尋ねました。
「それがですね・・・」
と途端に歯に何か物が挟まったような説明となるT不動産。
話によると、まだどの区画もはっきりと販売価格が決まっていない状況である事。
しかも基本建売で考えている、ということもあって
売主サイドも土地の価格、というのははっきり考えていないとの事。
「ただですね、必ず上物代はかかるわけですから、単純に3500から建物代金を
引いた額になります。T工は建物を大体1300~1500で建てますので
それを引いた額になるとは思いますがはっきりとはわからないのです。」
私は途端に不安になりました。確かに、私が第3の土地のときに見積を出してもらった時は
そのくらいの価格だったと記憶しています。
ただ、それは一般の人間に対しての売値であり
実際ビルダーとしたとき、いくらで建てているのかわかりません。
要するに、1100とか1200とかでも建築可能なのではないか、ということです。
そうなると土地の価格は上がります。そうなると当然、手数料が上がります。
「主人が、諸経費にいくらかかるのかわからないと、決められないと
言っています。手数料って大きいじゃないですか。いくらになるかわからないのに
はい決めます、とはお返事できないです」
と伝えました。
というのも、K不動産の提案している道筋として、3500でぶつけるからには、買主側にも絶対ここを買うという熱意と意思表示が必要とのことで、
価格をぶつける日にはすでに手付金を用意しておいてほしい、との話だったのです。
諸経費が不透明なままで契約なんてあり得ないと思うのは私だけ?
まぁそれはもちろんです、といい、明日仮の諸経費の入った見積を
お渡しします、と言われました。
「ただですね、手数料は先ほどの話のとおり、はっきりと出すことが出来ません。
なので、これ以上は頂くことはないであろう、という額で計算させていただきます。
多分、土地が2300万以上ということはないと思いますので、それで計算します。
御主人にも、これは決定ではない、下がる可能性もあるという事をお伝えください」
といわれ、電話を終えました。
うううううううううううううううん・・・・
この不透明さがイヤなんだよなぁ。
私がいやなんだから、ゴウくんなんてもっとイヤに決まってる。
私は少々憂鬱になりました。